ASウオタニのパワーアンプコイルキット取付編
2014年08月17日 16:00
| 各種パーツ

取り付けてから3ヶ月ほど経ち、
効果測定も出来たので、インプレッションを書きたいと思います。
点火系の強化でその筋では大変有名なパーツ、
ASウオタニの点火コイルキットです。
●ASウオタニ SPIIパワーコイルキット
![]() | [ASウオタニ] SPIIパワーコイルキット(汎用) 2P×1 価格:25,302円 |

正式名称は、SPIIパワーコイルキット 2気筒用の汎用製品です。
フルトラ点火、もしくはバッテリーポイント点火用になります。
■注意:
フルトラとバッテリーポイント点火で、
SPUパワーアンプという部品の中身が変わるので、
注文時に点火方式を伝える必要があります。
間違って注文したのですが、ウオタニさんは交換に応じてくれました。
どういう製品かというと、ものすごく簡単にいえば
昇圧回路+低抵抗のイグニッションコイル
このセットです。

SP2パワーアンプというのが、
大容量トランジスタと半導体リレーが入ってて、高電圧を発生させる装置。
SPIIハイパワーイグニッションコイル
これがノーマルの1.5〜2倍の4万ボルトの高電圧を流せるコイル。
放電電流も1.5〜2倍、放電時間がノーマルの2〜3倍。
簡単にいえば、強い火花を発生させる事ができます。

強力な火花は、燃料を無駄なく燃やす事ができ、
燃焼効率をアップさせ、結果的にパワーを引き出すことが出来ます。
またチューニングの世界においても、燃調が少し濃かったりしても、
強い火花で無理やり添加させることができるので、
燃料をたくさん燃やして実質的なパワーアップを期待することが出来ます。
というわけで、ずーっと昔から気になっていた商品でした。
タンクに入れるだけで燃費+パワーアップとか言う謎の液体とか、
バッテリーに繋ぐだけで燃費が上がる箱など、
そういう原理がよくわからないものと違い、
原理がはっきりしている製品です。
気になるポイントとしては、
効果があるか。
その1点につきます。
●事前組み立て
まずは事前の組み立てからインプレします。
今回準備したのは、ASウオタニのSPIIパワーコイルキット。
SPUパワーアンプはポイント点火用のCタイプです。
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それからNGKのパワーケーブルを購入しました。
低抵抗で定評のある、国産のプラグコード+キャップです。
プラグとの接続部分がL字型で、キャップとコード共に色はブラックです。
![]() | 新品価格 |

あと、電工ペンチが古かったので新調しました。
エーモンの電工ペンチ+ギボシなどのターミナルセットです。
使いやすいペンチで、今回はコレで殆ど事足りました。

取扱説明書が図入りの丁寧なものだったので、
取り付け自体はさくさくと進みました。

ケーブルを適切な長さに切断し、皮膜をむしって、

中のシリコンを削って芯線を出し、


中をほぐして細いケプラー繊維を出して、金具にかしめる。

そしてゴムカバーを差し込む。 ただ1点だけ難点がありまして…。
●組付けに問題発生
コイルに取り付けるこのゴムのカバーと、NGKパワーケーブルの相性がすこぶる悪い。
ゴムのカバーに対して、パワーケーブルの外皮膜が太すぎるんです。
イメージだとこんなかんじです。

説明書の指示だと、
「この状態まで組み上げた後、コイルに金具を突き刺し、
ゴムカバーを適切な位置までスライドさせる」
とあります。

ただめちゃくちゃ固い。全然動かない。
コードのゴム皮膜とゴムカバーが、完全に食いついてしまってびくともしない。

渋い場合があるので、グリスなどを使って潤滑させてください
と書かれていたので、あらゆるグリスを使ってみるものの効果なし。
モリブデン、シリコン、メンテルーブなどいろいろ試したけど全部ダメ。
金具をコイルに差し込んだ状態で押し込み続けたら、
最終的に金具がぐにゃりと曲がってしまい、
使い物にならなくなってしまいました。
仕方なく、補修パーツのプラグコードコネクタセットをウオタニさんから購入。。
●対応策として、

ゴム皮膜を思い切って外してみて、シリコン部にカバーを差し込むことにしました。
ただ全部剥がしてしまうとシリコン部分に水が入るので、
後端の部分だけ少しだけ残るように調整。

この状態ならスムーズにカバーをスライドさせることが出来、
問題なく取り付けすることが出来ました!
どうやらこのゴムカバーは、
純正採用されていたり、バイク用品店で売っている
切り売りのコードのような、比較的細いタイプに適合するようです。
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色々調べていたら、NGKのパワーケーブルもそうですが、
ハーレーや旧車で人気のテイラーのプラグコードも同じような症状に見舞われるようです。
もしご検討されている場合は、気をつけてください。
●車体への取り付け:パワーコイル
車体への取り付けです。
まずはパワーコイルから。

ガソリンタンクを外して、旧いイグニッションコイルを取り外します。

比較的簡単に取り付けることが出来ました。
ゴムカバーは、基本的に抜け防止とコーキングの意味を兼ねて、
接着剤で固定すること、という指示が書いてありました。
ただ私は今後ケーブルなどを交換することも有ると思うので、タイラップ留めです。
防水対策としては、モリブデングリスを固定後にゴムカバーの端部に塗って、
超簡易コーキングしています。

ウオタニのパワーコイルの標準ステーは、3本の穴が開けてあるタイプで、
両端の穴を使うことで無加工装着が出来ました。特に加工しなくてよかったのがありがたかったです。
70年代のカワサキの旧車は、イグニッションコイルを共用しているので、殆ど取り付けOKだと思います。
しかし空冷の旧車は、余計な配線とかホース類が少なくスペースが沢山あります。
各部へのアクセスもしやすく作業がとても楽です。コレも現代車にはない美点だと思います。

それから、フレームとステーの間にアルミのカラーが入っています。
旧いコイルもこの固定方法でした。
当然位置合わせのために使っているのですが、
ウオタニのコイルはステーを使ってボディーアースしているようなので、
金属部品でフレームと固定するのが必須です。
プラスチックや樹脂のステーなどは使わないようにしましょう。

配線は2本で、ポイントからのマイナスと、コイルからバッテリーへのプラス線を繋ぐだけ。
購入した電工ペンチセットからギボシを準備して、接続するだけだったので簡単でした。
●車体への取り付け:パワーアンプ

パワーアンプはサイドカバー内に押し込みました。

このような形です。
他にいい場所がなかったので、取り付け方法は結構強引ですが、
目立たない形で格納でき、うまくいったと思っています。

まず両面テープでエーモンのL字ステーをバッテリーBOXに貼り付けます。
貼り付けたステーに、パワーアンプをタイラップ2本で固定。

振れ止めと落下防止対策として、細いタイラップを1本フレームに結んで固定しました。

振動がどうなのかというのが懸案材料だったのですが、今のところ大丈夫のようです。
ステー固定とリジットマウントで、どちらがパワーアンプに対して厳しい振動量・周波数のバイブレーションを与えるのか!?なんてのは実験してみないとわかりません。
あとサイドカバーの隙間から走行風が入ってきて、
空中に浮いている状態に近いので、冷えやすい状態なのではないか?と考えています。
説明書の指示だと「適当な場所にテープで貼り付けてください」と書かれていたのですが、
テープと接している面は冷えにくくなり、車体から直接的な振動を受けることを考えると、
今回の固定方法のほうがいくらかマシかなぁ。。。

あと、ウインカーリレーが邪魔だったのでこちらに避難。

宙ぶらりんになっていますが、まぁそこは頑張ってもらおう。。
ちなみにこのウインカーリレーはPMCの台湾製 汎用品です。4年ほど問題なく使用出来ています。
(過去記事へのリンク)

コレで取り付けは完了しました。
使用したインプレッションは次の記事で記載します。
●追記(2014/08/20)●
インプレッション記事を更新しました。 ⇒こちらから御覧ください。
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