パイオニアラン2015 会場のバイク その1
2015年05月15日 22:43
| イベント
前回の記事(まとめ)
この記事から、会場で見かけた面白い車両を記載していきたいと思います。
古いハーレーに陸王、CB,マッハなんかもいたんですが、
それらは僕にとってかなり見慣れた車両になってしまいました。
マンネリというか、毎回見る車両ばかりだろうなぁとか思っていたら、
今年はなかなかでした。すごいのいっぱいいた(汗
キワモノというか、特にすごいと感じた車両をピックアップしていきたいと思います。
●1939 Excelsior Manxman
ゲートでの車両説明を聞いていた時、「エクセル社のマンクスマンというマシン」かと思っていたら、
英国のエクセルシャーという会社名だそうです。タンクのエンブレムを撮影していないからこういうことになる。
1939年式。太平洋戦争が始まる前の戦前車です。
Googleで画像検索をかけたら、何台かは現存しているみたいです。
マンクスマンという名前からしてわかるように、マン島レース向けに作られた生粋のレーサーです。
どこから突っ込んでいいか分からないくらいの個性の塊なのですが、
最も注目すべき所は、このマシンは350cc「ベベルギア駆動SOHC」であるということ。
OHVではないんです。
サイドバルブのマシンがうんしょ、うんしょ、と頑張って街を駆け抜け、
OHVが時代の最先端をいきつつも高回転までは引っ張れない、なんてジレンマを抱えていた頃に、
マンクスマンはSOHCを実現していたという。。
ヘッドにはマン島の守り神Three Legsが描かれ、シリンダーの上部は冷却効率UPのため銅で作られているそうです。
連合国すげぇ。。
しかしエンジン周りを始め、昔のバイクって本当に凝った作りをしています。見ていて全然飽きません。
いたるところに自社の名前を記載していて、しかもそれがステッカーとかじゃなくて鋳物だったり削りこんでいたり。
現代の効率主義の目線では、考えられないくらいの金のかけっぷりなんです。
昔はそういう作り方しかできなかったから、とはいえ、
魂込めて物を作っている感じが見て取れるので、僕は旧車のそういうところが大好きなんです。
キック2発程度で始動し、非常に野太い音を響かせていました。
ただレーサーのためものすごいハイギアードらしく、走り出しがえらく大変そうでした。
クラッチを相当慎重につないで、そろ〜りそろ〜りと歩き出す感じ。
ある程度速度が乗ったら、かなり鋭い加速を見せてくれるとおっしゃられていました。
いやぁ、いい物見た。。
●HONDA CE71
ホンダの1960年台の代表的な形状、寺社仏閣デザインを身にまとったこの赤いバイク。
CBではなく、輸出用のCE71というらしいです。
タイヤが大柄な外国人向けに18インチに設定。
ダブルシートが装着されています。
50年以上前のマシンにもかかわらず、キックで一発始動。さすがホンダやね。。
しかし仏閣デザインかっこいいですね。
日本としてのオリジナリティを出そう!と気を吐いて作られたんでしょう。
実家の近くの車屋さんに、ずーっとC92が置いてあるんだよなぁ。
あれ声かけたら譲ってくれやしないか…。
●NEW HUDSON 車種名不明
先ほどのマンクスマンと同じく、1920年〜30年台の英国のマシンです。
これは500cc。これも350cc。いい音がしていました。
こちらのマシンは、プッシュロッドがむき出しになっているタイプのOHVですね。
多少おもらしをしていました。まぁ許容範囲内でしょう。
左右のクランクケースカバーとサイレンサー、そしてエンジンヘッドに刻まれた、
NEW HUDSONの名前が誇らしげです。
フロントにもスプロケットが!まさか2WDか!?とか思ったら、
どうやらこれメーターギアっぽい。
それにしても、ものすごい大仰な歯車だなぁ。
●トヨモータースのモペット
自転車とバイクの中間のようなマシン。いわゆるモペットです。
愛知県のトヨモーターという会社が作っていた車両。
おそらく1950年代初頭の車両だと思います。
自転車風のペダルが付いていて、通常の自転車と逆回転させるとエンジンがかかる仕組みのはずです。
変な写真しか撮影していませんでした。ざんねん。
トヨモーターというブランドで、バイクを売り出していました。
当時のトヨモーターは、「実用車に特化したブランド」という位置づけで、質実剛健なデサインがトヨモーターの特徴だったそうです。とはいえ、このツートンカラーはいま見てもおしゃれだなぁと思います。
●YAMAGUCHI オートペット
先ほどのモペットに比べたら、いくらかオートバイらしくなっています。
山口自転車が1950年台にオートバイを生産していた頃のマシンです。とても可愛いです。
こちらにも、YAMAGUCHIの文字が誇らしげ。
BSAあたりの小排気量エンジンをモデルにしたのでしょうか?
マイナスネジがかっこ良く、全体的な造形もとても美しいエンジンですね。
とてもきれいなタンクです。このバイクは、色気を感じるデザインだと思います。
シート下のスプリングは、サスペンションなのでしょうか?座席への衝撃を和らげるだけかな?
興味深い構造がたくさんあります。
●TERROT 車名不明
フランスのテローという会社のバイク。排気量は100ccくらいだそう。
右ハンドシフトです。
こんなに小さなマシンでも、しっかりタンク側面にリブを生やしていて、細かいデザインのエンブレムをしっかり刻印しているところに、ヨーロッパってすごいなあと感じます。エンブレムってすごいかっこいいよね。
これ又小さい2ストロークエンジンです。丸みを帯びていて可愛い。
この頃はバイクの黎明期だったためか、ある成功例ができたらそれをみんなで参考にして改良していったんだっと思います。パクりパクられみたいな話もあったんでしょう。
とことこと可愛い音を奏でながら、軽快に走っていました。
●モンテッサ インパラU
スペインのバイクメーカー モンテッサ。
エンデューロやトライアルで有名なメーカーですが、こういうロードスポーツモデルも作っていました。
ブルタコの方が有名だと思いますが、ブルタコはモンテッサのレース部門だった、とかいう話があります。
まぁそれだけ歴史があるメーカーだということです。
インパラU。詳しくはわかりませんが、1960年代の製造でしょうか。
175ccだったと思います。とてもキレイに乗られていました。バーエンドウインカーと、赤いタンクバッグがおしゃれ。
興味深いのが、キャストホイールなんですよね。
世界初のキャストホイールのマシンってなんだっけ?国内はホンダGL500のコムスター辺だったと記憶しているけど。
いずれにしても、キャストホイールの黎明期の車両なんじゃないかと思います。
山口、テローと続き、また間違い探しのようなエンジンです。
丸みを帯びていて可愛いのは変わらず。まぁここまで似るということは、ベースになったエンジンが相当出来が良かったということなんだと思います。
泥除けの部分に、合皮のような布を当てられているところに愛を感じます。
●ベスパ ビンテージ
フェンダーライトベスパです。本物。イタリア製。ピアジオのマークが付いている。
竹で編んだ籠をボルト留するような、インドバイクとは違います。
そのインドバイクのオーナーも、興味津々で眺めていました。
本物だよおい。すげぇ。
F川さんが乗っているバジャジは、このバイクをライセンス生産したものなので、基本的な構造はほぼ同じです。でもオーナーにしかわからないような細かな差異があるようで、F川さんは「あぁ〜こここうなってるんだ」と、色々と口に出しながら頷いていました。
かなり長くなったので、ここで一旦キリます。
続きはまた書きます〜。
●追記:
続きの「その2」を書きました。
こちらからどうぞ。
全体の感想の記事はこちらです。
この記事から、会場で見かけた面白い車両を記載していきたいと思います。
古いハーレーに陸王、CB,マッハなんかもいたんですが、
それらは僕にとってかなり見慣れた車両になってしまいました。
マンネリというか、毎回見る車両ばかりだろうなぁとか思っていたら、
今年はなかなかでした。すごいのいっぱいいた(汗
キワモノというか、特にすごいと感じた車両をピックアップしていきたいと思います。
●1939 Excelsior Manxman
ゲートでの車両説明を聞いていた時、「エクセル社のマンクスマンというマシン」かと思っていたら、
英国のエクセルシャーという会社名だそうです。タンクのエンブレムを撮影していないからこういうことになる。
1939年式。太平洋戦争が始まる前の戦前車です。
Googleで画像検索をかけたら、何台かは現存しているみたいです。
マンクスマンという名前からしてわかるように、マン島レース向けに作られた生粋のレーサーです。
どこから突っ込んでいいか分からないくらいの個性の塊なのですが、
最も注目すべき所は、このマシンは350cc「ベベルギア駆動SOHC」であるということ。
OHVではないんです。
サイドバルブのマシンがうんしょ、うんしょ、と頑張って街を駆け抜け、
OHVが時代の最先端をいきつつも高回転までは引っ張れない、なんてジレンマを抱えていた頃に、
マンクスマンはSOHCを実現していたという。。
ヘッドにはマン島の守り神Three Legsが描かれ、シリンダーの上部は冷却効率UPのため銅で作られているそうです。
連合国すげぇ。。
しかしエンジン周りを始め、昔のバイクって本当に凝った作りをしています。見ていて全然飽きません。
いたるところに自社の名前を記載していて、しかもそれがステッカーとかじゃなくて鋳物だったり削りこんでいたり。
現代の効率主義の目線では、考えられないくらいの金のかけっぷりなんです。
昔はそういう作り方しかできなかったから、とはいえ、
魂込めて物を作っている感じが見て取れるので、僕は旧車のそういうところが大好きなんです。
キック2発程度で始動し、非常に野太い音を響かせていました。
ただレーサーのためものすごいハイギアードらしく、走り出しがえらく大変そうでした。
クラッチを相当慎重につないで、そろ〜りそろ〜りと歩き出す感じ。
ある程度速度が乗ったら、かなり鋭い加速を見せてくれるとおっしゃられていました。
いやぁ、いい物見た。。
●HONDA CE71
ホンダの1960年台の代表的な形状、寺社仏閣デザインを身にまとったこの赤いバイク。
CBではなく、輸出用のCE71というらしいです。
タイヤが大柄な外国人向けに18インチに設定。
ダブルシートが装着されています。
50年以上前のマシンにもかかわらず、キックで一発始動。さすがホンダやね。。
しかし仏閣デザインかっこいいですね。
日本としてのオリジナリティを出そう!と気を吐いて作られたんでしょう。
実家の近くの車屋さんに、ずーっとC92が置いてあるんだよなぁ。
あれ声かけたら譲ってくれやしないか…。
●NEW HUDSON 車種名不明
先ほどのマンクスマンと同じく、1920年〜30年台の英国のマシンです。
こちらのマシンは、プッシュロッドがむき出しになっているタイプのOHVですね。
多少おもらしをしていました。まぁ許容範囲内でしょう。
左右のクランクケースカバーとサイレンサー、そしてエンジンヘッドに刻まれた、
NEW HUDSONの名前が誇らしげです。
フロントにもスプロケットが!まさか2WDか!?とか思ったら、
どうやらこれメーターギアっぽい。
それにしても、ものすごい大仰な歯車だなぁ。
●トヨモータースのモペット
自転車とバイクの中間のようなマシン。いわゆるモペットです。
愛知県のトヨモーターという会社が作っていた車両。
おそらく1950年代初頭の車両だと思います。
自転車風のペダルが付いていて、通常の自転車と逆回転させるとエンジンがかかる仕組みのはずです。
変な写真しか撮影していませんでした。ざんねん。
トヨモーターというブランドで、バイクを売り出していました。
当時のトヨモーターは、「実用車に特化したブランド」という位置づけで、質実剛健なデサインがトヨモーターの特徴だったそうです。とはいえ、このツートンカラーはいま見てもおしゃれだなぁと思います。
●YAMAGUCHI オートペット
先ほどのモペットに比べたら、いくらかオートバイらしくなっています。
山口自転車が1950年台にオートバイを生産していた頃のマシンです。とても可愛いです。
こちらにも、YAMAGUCHIの文字が誇らしげ。
BSAあたりの小排気量エンジンをモデルにしたのでしょうか?
マイナスネジがかっこ良く、全体的な造形もとても美しいエンジンですね。
とてもきれいなタンクです。このバイクは、色気を感じるデザインだと思います。
シート下のスプリングは、サスペンションなのでしょうか?座席への衝撃を和らげるだけかな?
興味深い構造がたくさんあります。
●TERROT 車名不明
フランスのテローという会社のバイク。排気量は100ccくらいだそう。
右ハンドシフトです。
こんなに小さなマシンでも、しっかりタンク側面にリブを生やしていて、細かいデザインのエンブレムをしっかり刻印しているところに、ヨーロッパってすごいなあと感じます。エンブレムってすごいかっこいいよね。
これ又小さい2ストロークエンジンです。丸みを帯びていて可愛い。
この頃はバイクの黎明期だったためか、ある成功例ができたらそれをみんなで参考にして改良していったんだっと思います。パクりパクられみたいな話もあったんでしょう。
とことこと可愛い音を奏でながら、軽快に走っていました。
●モンテッサ インパラU
スペインのバイクメーカー モンテッサ。
エンデューロやトライアルで有名なメーカーですが、こういうロードスポーツモデルも作っていました。
ブルタコの方が有名だと思いますが、ブルタコはモンテッサのレース部門だった、とかいう話があります。
まぁそれだけ歴史があるメーカーだということです。
インパラU。詳しくはわかりませんが、1960年代の製造でしょうか。
175ccだったと思います。とてもキレイに乗られていました。バーエンドウインカーと、赤いタンクバッグがおしゃれ。
興味深いのが、キャストホイールなんですよね。
世界初のキャストホイールのマシンってなんだっけ?国内はホンダGL500のコムスター辺だったと記憶しているけど。
いずれにしても、キャストホイールの黎明期の車両なんじゃないかと思います。
山口、テローと続き、また間違い探しのようなエンジンです。
丸みを帯びていて可愛いのは変わらず。まぁここまで似るということは、ベースになったエンジンが相当出来が良かったということなんだと思います。
泥除けの部分に、合皮のような布を当てられているところに愛を感じます。
●ベスパ ビンテージ
フェンダーライトベスパです。本物。イタリア製。ピアジオのマークが付いている。
竹で編んだ籠をボルト留するような、インドバイクとは違います。
そのインドバイクのオーナーも、興味津々で眺めていました。
本物だよおい。すげぇ。
F川さんが乗っているバジャジは、このバイクをライセンス生産したものなので、基本的な構造はほぼ同じです。でもオーナーにしかわからないような細かな差異があるようで、F川さんは「あぁ〜こここうなってるんだ」と、色々と口に出しながら頷いていました。
かなり長くなったので、ここで一旦キリます。
続きはまた書きます〜。
●追記:
続きの「その2」を書きました。
こちらからどうぞ。
全体の感想の記事はこちらです。
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